2026年版・4-9

第4類貯蔵取扱火災予防の一問一答

危険物乙4「危険物の性質・火災予防・消火」から、第4類貯蔵取扱火災予防に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-9

第4類危険物を容器に収納して貯蔵する際の措置として、誤っているものはどれか。

  • 容器は密栓し、通気口のない構造のものを用いること
  • 容器は直射日光が当たる屋外の高温の場所に置いておく
  • 容器内には液体を満たさず、上部に空間を残しておく
  • 容器はみだりに転倒・落下させないように丁寧に扱うこと
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正解 容器は直射日光が当たる屋外の高温の場所に置いておく
解説

第4類危険物の貯蔵における基本は次のとおりです。
1. 容器は密栓し、可燃性蒸気が漏れないようにする
2. 容器の上部に空間(空隙)を残す。液温上昇による膨張で容器が破損するのを防ぐため
3. 直射日光を避け、涼しく換気のよい場所に置く
4. 転倒・落下・衝撃・引きずりを避ける
液温が上がると蒸気圧が高くなり、蒸気の発生量が増えて引火の危険が増すうえ、容器内の圧力上昇による漏えいも招きます。

【試験の罠】
「容器いっぱいに満たしたほうが蒸気の空間が減って安全」と考えがちですが誤りです。液体は温度が上がると膨張するため、必ず空間を残す必要があります。この空間容積の考え方は法令科目でも問われます。
問24-9

第4類危険物を取り扱う場所の静電気対策として、誤っているものはどれか。

  • 配管やタンクを接地(アース)し、電荷を大地へ逃がしておくこと
  • 液体を注入する際は、その流速をできるだけ遅くしておくこと
  • 化学繊維の衣服を着用し、絶縁性の高い靴を履いて作業を行うこと
  • 作業場の湿度を高めに保ち、電荷が逃げやすい状態にしておくこと
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正解 化学繊維の衣服を着用し、絶縁性の高い靴を履いて作業を行うこと
解説

静電気対策の基本は「発生させない」「ためない(逃がす)」の2つです。
1. 接地(アース)…配管・タンク・容器を大地と電気的に接続し、発生した電荷を逃がす
2. 流速の制限…注入初期の流速を遅くして摩擦帯電を抑える
3. 加湿…湿度が高いと空気中の水分を通じて電荷が漏れやすくなる(一般に湿度70%以上が目安とされる)
4. 導電性の高い床材・作業服・靴を用い、人体の帯電も防ぐ
5. 空気中への可燃性蒸気の滞留を防ぐ

【試験の罠】
「乾燥している方がよい」「化学繊維は丈夫だから安全」は誤りです。冬に衣服でパチッとくるのと同じ現象が、可燃性蒸気の中では点火源になります。木綿の作業服や帯電防止服を着用するのが正解です。
問34-9

第4類危険物を貯蔵する屋内の場所における換気設備の設け方として、最も適切なものはどれか。

  • 蒸気は空気より重いので、排出口は床に近い低い位置に設ける
  • 蒸気は空気より軽いので、排出口は天井付近の高い位置に設ける
  • 蒸気は拡散するので、換気設備を設ける位置に決まりはない
  • 蒸気の流出を防ぐため、換気設備は設けず完全に密閉する
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正解 蒸気は空気より重いので、排出口は床に近い低い位置に設ける
解説

第4類危険物の蒸気は蒸気比重が1より大きく、床面やくぼみ、ピット、地下室などに滞留します。したがって換気・排出設備は、蒸気がたまる低い位置から吸い出す構造にしなければ効果がありません。
屋外に排出する場合は、逆に地上から高い位置(屋根上など)へ放出し、周囲の地面に沿って広がらないようにします。「吸入口は低く、放出口は高く」と覚えると整理しやすくなります。
換気により蒸気濃度を燃焼範囲の下限値未満に保つことが、火災予防の基本です。

【試験の罠】
「気体は上に昇る」という一般的なイメージに引きずられて高所に吸入口を設けるのは典型的な誤りです。また密閉すれば蒸気がたまり、かえって燃焼範囲に達して危険になります。
問44-9

移動タンク貯蔵所(タンクローリー)から地下タンクへ危険物を注入する際の措置として、誤っているものはどれか。

  • 注入を始める前に、移動タンク貯蔵所と地下タンクを接地する
  • 注入を開始する時の流速を遅くし、静電気の発生を抑える
  • 注入中はエンジンを停止し、周囲の火気の使用を禁止する
  • 作業を速く終えるため、最初から最大流速で一気に注入する
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正解 作業を速く終えるため、最初から最大流速で一気に注入する
解説

液体が配管内を流れると、管壁との摩擦によって静電気が発生します。流速が速いほど発生量は大きくなります。特に注入初期は、タンク内に落下する液の飛沫や液面のかくはんにより帯電しやすく、しかも気相部が燃焼範囲に入りやすいため最も危険です。
そのため次の措置がとられます。
1. 注入開始時の流速を毎秒1メートル程度以下に抑える
2. 注入管の先端をタンクの底部近くまで入れ、液の落下・飛散を防ぐ
3. 車両とタンクを確実に接地する
4. 注入中はエンジンを停止し、火気を厳禁とする

【試験の罠】
効率を優先する選択肢は、危険物の問題ではほぼ確実に誤りです。「急いで」「一気に」「大量に」といった語が出てきたら疑ってかかると判断しやすくなります。
問54-9

第4類危険物と混在させると危険な物質として、最も注意すべきものはどれか。

  • 第1類の酸化性固体や第6類の酸化性液体
  • 第2類の可燃性固体のうち、赤りんや硫黄
  • 窒素や二酸化炭素などの不燃性の気体
  • 砂や消石灰などの、燃焼性のない無機粉体
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正解 第1類の酸化性固体や第6類の酸化性液体
解説

第4類危険物は可燃物(還元剤)です。そこへ酸素を供給する働きを持つ酸化剤が接触すると、外部の酸素がなくても激しく反応し、発火や爆発に至るおそれがあります。
・第1類…酸化性固体(塩素酸塩類、過マンガン酸塩類など)
・第6類…酸化性液体(過酸化水素、硝酸など)
いずれもそれ自体は燃えませんが、他の物質の燃焼を強く助ける支燃性を持ちます。運搬時の混載規制でも、第4類は第1類・第6類との混載が禁止されています。

【試験の罠】
窒素や二酸化炭素は不活性ガスであり、むしろ蒸気空間に封入して爆発を防ぐために使われます。砂や消石灰も反応性はなく、乾燥砂は消火用に用いられます。「燃えない物質=安全」ではなく、「酸素を出す物質=危険」という視点で判断してください。
問64-9

第4類危険物を取り扱う設備・場所の火災予防上の措置として、誤っているものはどれか。

  • 電気設備には、可燃性蒸気に対応した防爆構造のものを用いる
  • 床には、危険物が浸透しない材料を用い、貯留設備を設ける
  • 作業場では、鉄製工具の打撃による火花の発生に注意する
  • 蒸気が滞留しやすい地下のピットで、日常的に詰め替えを行う
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正解 蒸気が滞留しやすい地下のピットで、日常的に詰め替えを行う
解説

第4類危険物の取扱いでは、可燃性蒸気と点火源を同時に存在させないことが基本です。
1. 電気設備は防爆構造とし、スイッチの火花が着火源にならないようにする
2. 床は不浸透性材料とし、漏れた危険物が地下に浸透しないようにする。あわせて貯留設備(ためます)を設ける
3. 金属工具の衝撃火花にも注意し、必要に応じて防爆工具を用いる
4. 静電気、たばこ、裸火などの点火源を排除する
地下ピットや地下室は蒸気比重の大きい第4類の蒸気が滞留する最も危険な場所であり、換気の徹底が不可欠です。

【試験の罠】
「屋外だから安全」「地下だから風で飛ばない」という発想は逆です。くぼんだ場所ほど蒸気がたまり、燃焼範囲に達しやすくなります。
問74-9

給油取扱所(ガソリンスタンド)における取扱いとして、誤っているものはどれか。

  • 自動車に給油するときは、原動機(エンジン)を停止させる
  • 給油する際は、固定給油設備を使用して直接給油する
  • 自動車の燃料タンクに給油するときは、火気の使用を禁じる
  • 給油中の自動車の車内では、喫煙をしても差し支えない
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正解 給油中の自動車の車内では、喫煙をしても差し支えない
解説

給油取扱所では、ガソリンの蒸気が給油口付近に発生します。ガソリンの引火点はマイナス40℃以下、燃焼範囲は約1.4〜7.6vol%であり、わずかな火種でも引火します。そのため次の措置が定められています。
1. 給油時は自動車の原動機を停止する
2. 固定給油設備を用いて直接給油し、車両を給油空地からはみ出させない
3. 火気の使用禁止(喫煙、裸火、火花の出る作業)
4. 静電気除去シートに触れてから給油ノズルを扱う
また、みだりに火気を使用しないことや、給油中に自動車を移動させないことも重要です。

【試験の罠】
「車内なら風がなく安全」という理屈は成り立ちません。ガソリン蒸気は空気より重く、地面付近を広がって流れるため、離れた火源からでも引火して火が戻る危険があります。
問84-9

第4類危険物の貯蔵タンクにおける通気管の役割として、正しいものはどれか。

  • タンク内の圧力変化を逃がし、タンクの変形や破損を防ぐ
  • タンク内に外気を送り込み、危険物を積極的に蒸発させる
  • タンク内の危険物を加圧し、配管へ送り出す動力を与える
  • タンク内に水を導き入れ、危険物を常に希釈しておくため
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正解 タンク内の圧力変化を逃がし、タンクの変形や破損を防ぐ
解説

タンクに危険物を入れたり出したりすると、内部の気相部の体積が変化します。また日射や気温の変化によっても内部の蒸気は膨張・収縮します。密閉のままだと内圧が上がってタンクが膨らんだり、逆に負圧になってへこんだりして破損します。
通気管はこの圧力変化を外部と行き来させて解消する設備で、屋外タンク貯蔵所や地下タンク貯蔵所などに設けられます。開放式のものには先端に引火防止のための引火防止網が設けられます。

【試験の罠】
通気管は蒸発を促すためのものではありません。またアセトアルデヒドなど特に危険性の高い物質のタンクでは、通気に加えて冷却装置や不活性ガス(窒素)の封入装置が義務付けられます。目的は「圧力の調整」であると理解してください。
問94-9

危険物を取り扱う作業場での安全管理として、誤っているものはどれか。

  • 漏えいがあれば直ちにふき取り、使ったウエスも適正に処分する
  • 作業前に可燃性蒸気の濃度を測定し、換気の状態を確認する
  • 廃油は、下水や排水溝へそのまま流して処分してしまうこと
  • 作業内容に応じた保護手袋や保護めがねを着用して作業する
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正解 廃油は、下水や排水溝へそのまま流して処分してしまうこと
解説

第4類危険物は水に溶けず水より軽いものが多いため、下水に流すと水面に浮いた状態で下水管内を移動し、そこで可燃性蒸気を発生させます。下水道内で引火・爆発した事故は実際に発生しています。また河川に流出すれば重大な環境汚染となり、法令上も禁止されています。
廃油は指定された容器に回収し、許可を受けた業者に処理を委託しなければなりません。
その他、漏えい時の速やかな回収、蒸気濃度の測定、保護具の着用はいずれも適切な措置です。

【試験の罠】
「水で流せば薄まって安全」という発想は誤りです。非水溶性の第4類は水に溶けず、水に浮いて拡散するだけで、危険はむしろ広がります。この考え方は流出時の応急措置でも同様です。
問104-9

第4類危険物を屋内で貯蔵する際、蒸気の危険性を下げるための措置として、最も適切なものはどれか。

  • 室内を密閉して、外気がまったく入らない状態に保つ
  • 換気を行い、蒸気濃度を燃焼範囲の下限値未満に保つ
  • 蒸気濃度を燃焼範囲の上限値以上に高めて維持しておく
  • 室温を高めに保ち、蒸気を早く拡散させるようにする
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正解 換気を行い、蒸気濃度を燃焼範囲の下限値未満に保つ
解説

可燃性蒸気は、燃焼範囲の中にあるときだけ引火・爆発します。したがって火災予防上は、蒸気濃度を下限値より低く保つことが確実な方法です。そのために低い位置からの排出を含む十分な換気を行います。
あわせて、液温を上げないこと(直射日光や熱源を避ける)、容器を密栓して蒸気の発生源を断つことも有効です。

【試験の罠】
「上限値を超えれば燃えないから、あえて濃くしておく」という考え方は極めて危険です。空気が流入したり扉を開けたりすれば濃度は必ず下がり、その途中で燃焼範囲を通過して爆発します。またタンク内の気相部を安全に保ちたい場合は、濃度を上げるのではなく窒素などの不活性ガスを封入して酸素濃度を下げます。密閉や室温上昇はいずれも蒸気を増やす方向で誤りです。
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