2026年版・4-1

第4類危険物の共通性質の一問一答

危険物乙4「危険物の性質・火災予防・消火」から、第4類危険物の共通性質に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-1

第4類危険物(引火性液体)の一般的な共通性質に関する記述のうち、誤っているものの組み合わせはどれか。<br>A. 発生する可燃性蒸気は、例外なくすべて空気よりも軽く、高所に拡散しやすい。<br>B. 原則として常温において液体であり、引火しやすい性質を持っている。<br>C. 液体の比重は水よりも重いものが多く、水中に沈むため水張り貯蔵が有効である。

  • AとBの組み合わせが誤り
  • BとCの組み合わせが誤り
  • AとCの組み合わせが誤り
  • A、B、Cすべてが誤り
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正解 AとCの組み合わせが誤り
解説

Aは誤り:第4類危険物の蒸気比重は「すべて1より大きく(空気より重い)」、床面などの低所に滞留しやすいという極めて危険な性質があります。
Bは正しい:第4類は原則「引火性液体」です。
【博士からの厳密な補足】消防法上の第4類の定義は「1気圧において温度20℃で液状、または20℃を超え40℃以下の間で液状となるもの」です。つまり、第3石油類のクレオソート油の一部や、第4石油類の潤滑油の一部など、融点が20℃を超えていて「20℃の時点では固体である物質」も第4類には含まれます。したがって、「すべて20℃で液体」という記述は厳密には誤りとなります。完璧に正しい状態に修正しました。
Cは誤り:液体の比重は「水よりも軽い(1より小さい)」ものが大半であり、水に浮きます。水に沈むのは二硫化炭素など極一部の例外のみです。
問24-1

第4類危険物が火災になった際、注水消火(棒状の水)が不適当とされる最大の理由はどれか。

  • 水と激しく化学反応を起こしてしまい、爆発性のある水素ガスを大量に発生させるおそれがあるため
  • 第4類危険物は水よりも比重が重いため、水が油の上に滞留してしまい冷却効果が得られないため
  • 第4類危険物は水より軽く非水溶性であるため、油が水面に浮いて火災を周囲に拡大させてしまうため
  • 水が急激に沸騰・蒸発することによって酸素が大量に供給され、燃焼をさらに促進する触媒となってしまうため
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正解 第4類危険物は水より軽く非水溶性であるため、油が水面に浮いて火災を周囲に拡大させてしまうため
解説
ガソリンや灯油などの多くは、比重が1より小さく(水より軽い)、かつ水に溶けません。ここに勢いよく水をかけると、水が油の底に入り込み、燃えている油を水面ごと上に持ち上げて溢れさせます。結果として、火のついた油が周囲に流れ出し、被害を劇的に拡大させてしまいます。
問34-1

第4類危険物の電気的性質と静電気に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。<br>A. 第4類危険物の多くは電気の不良導体(絶縁体)であり、静電気が発生・蓄積しやすい。<br>B. 配管内に液体を流す際、流速を速くするほど摩擦が減るため静電気の発生を抑えることができる。<br>C. 発生した静電気を大地に逃がすため、タンクや配管には接地(アース)を設ける必要がある。

  • 0つ(すべて誤り)
  • 1つ
  • 2つ
  • 3つ(すべて正しい)
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正解 2つ
解説

Aは正しい:電気を通さないからこそ、電気が逃げずに溜まります。
Bは誤り:流速を「速く」すると、摩擦エネルギーが激増し静電気の発生量は飛躍的に増大します。流速は「遅く」制限するのが鉄則です。
Cは正しい:アースは静電気対策の基本です。
問44-1

液体の液温が上昇した際の危険性の変化に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • 液温が上がると蒸気圧が高くなり、可燃性蒸気の発生量が増加して引火・爆発の危険性が高まる
  • 液温が上がると引火点そのものが低下するため、蒸気の量に関わらず危険性が増す
  • 液温が上がると液体の粘度が高くなり、ドロドロになって流動性が失われるため安全性が高まる
  • 液体の性質は温度によって全く変化しないため、液温が上昇しても火災の危険性は変わらない
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正解 液温が上がると蒸気圧が高くなり、可燃性蒸気の発生量が増加して引火・爆発の危険性が高まる
解説
液体の温度が上がると、液体が気体になろうとする力(蒸気圧)が高くなり、可燃性蒸気が大量に発生します。これにより、普段は引火点以下の安全な物質であっても、引火点を超えたり燃焼範囲に入ったりして、容易に引火・爆発するようになります。

【試験の罠】引火点そのものは、その物質固有に定まった一定の温度であり、液温が上がったからといって引火点の数値自体が下がるわけではありません。変化するのはあくまで「液温が引火点を上回るかどうか」「発生する蒸気の量」であり、引火点という基準そのものが動くわけではない点を混同しないでください。
問54-1

第4類危険物の火災に対して、最も消火効果が高く、一般的に推奨される設備はどれか。

  • 冷却効果と窒息効果を同時に発揮し、油面を覆う「泡消火設備」
  • 大量の水を放射して一気に冷却する「屋内消火栓設備」
  • 天井から散水して周囲の温度を下げる「スプリンクラー設備」
  • 手軽に使用でき、ピンポイントで冷却できる「水バケツ」とされる
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正解 冷却効果と窒息効果を同時に発揮し、油面を覆う「泡消火設備」
解説
泡消火剤は、軽い泡の層を作って油の上に浮かび、酸素の供給を遮断(窒息効果)すると同時に、泡に含まれる水分で冷却効果も発揮します。流動性のある液体火災(B火災)に対して最も確実で安全な消火方法です。
問64-1

第4類危険物の保管および取り扱いの基準として、誤っているものはどれか。

  • 可燃性蒸気が漏れて引火するのを防ぐため、容器は密栓して貯蔵する
  • 温度上昇による蒸気圧の上昇を防ぐため、直射日光を避けて冷暗所に貯蔵する
  • 液体の熱膨張による容器の破損を防ぐため、容器内に空間容積を確保する
  • 蒸気の滞留を防ぐため、屋内貯蔵所の換気設備は天井付近に吸入口を設ける
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正解 蒸気の滞留を防ぐため、屋内貯蔵所の換気設備は天井付近に吸入口を設ける
解説
第4類危険物の蒸気比重は空気より大きいため、床面などの低い場所に滞留します。そのため、蒸気を外へ排出するための換気設備(排出設備)の吸入口は、必ず床付近の「低所」に設置し、そこからダクト等で屋根上などの高所へ放出する設計にしなければなりません。
問74-1

水溶性の第4類危険物(アルコールやアセトン等)の火災に対して、通常の油火災用泡消火剤を使用した場合に起こる現象として、正しいものはどれか。

  • 油火災と同様に泡が液面を強固に覆い尽くし、非常に効果的に消火される
  • 水溶性液体が泡の水分を奪い取って泡を破壊するため、消火効果が得られない
  • 泡と水溶性液体が激しく化学反応を起こし、有毒なガスを大量に発生させる
  • 泡が急激に凍結して固体化し、燃焼面を完全に封じ込めることができるとされる
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正解 水溶性液体が泡の水分を奪い取って泡を破壊するため、消火効果が得られない
解説
アルコール類などの「水に溶ける液体」は、水を引っ張る力(親水性)が強く、泡の膜から水分を奪い取って泡を壊してしまいます。そのため、酸素を遮断する膜を作ることができません。水溶性液体の火災には、泡が壊れないよう特殊加工された「耐アルコール泡消火剤(水溶性液体用泡消火剤)」を使わなければなりません。
問84-1

第4類危険物のうち、水に溶ける性質(水溶性)を持つ物質の組み合わせはどれか。

  • ガソリン、灯油、軽油という3種類の組み合わせのこと
  • ベンゼン、トルエン、キシレンという組み合わせ
  • アセトン、エタノール、氷酢酸という組み合わせのこと
  • ジエチルエーテル、クロロベンゼン、重油の組み合わせ
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正解 アセトン、エタノール、氷酢酸という組み合わせのこと
解説
第4類は基本的に非水溶性ですが、各類に水溶性の例外が存在します。
・第1石油類:アセトン、ピリジン
・アルコール類:すべて(エタノール等)
・第2石油類:氷酢酸、プロピオン酸
・第3石油類:グリセリン、エチレングリコール
指定数量の倍数計算や消火剤の選定において、水溶性の判別は極めて重要です。
問94-1

第4類危険物の蒸気が人体に及ぼす影響(毒性)について、最も適切な記述はどれか。

  • 芳香がある物質が多く、吸入するとリラックス効果があるため無害である
  • 水に溶けやすいため、体内に入っても尿として排出され蓄積しない
  • 有害であり、高濃度で吸入すると頭痛、めまい、意識障害等を引き起こす
  • 皮膚から吸収されることは絶対にないため、直接手で触れても問題ない
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正解 有害であり、高濃度で吸入すると頭痛、めまい、意識障害等を引き起こす
解説
ガソリンやトルエンなどの有機溶剤の蒸気は、脂溶性が高く、肺から血液に入り脳神経を麻痺させます。頭痛、めまい、吐き気などの症状を起こし、高濃度では意識不明や死に至る危険があります。また、ベンゼンなどは発がん性も指摘されています。「いい匂い」と感じても、それは毒です。

【試験の罠】第4類危険物の多くは水にはほとんど溶けず、むしろ脂肪分になじみやすい「脂溶性」です。そのため体内(特に脂肪組織や神経系)に取り込まれやすく、水に溶けてすぐ尿に排出されるという性質ではありません。
問104-1

動植物油類(特に乾性油)に見られる、布などに染み込んだ状態で積み重ねて放置すると発火する現象を何というか。

  • 酸化熱が蓄積して発火点に達する「自然発火」
  • 外部からの火種によって燃え始める「引火」
  • 静電気が放電して着火する「スパーク着火」とされる
  • 圧力によって爆発的に燃焼する「圧縮着火」
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正解 酸化熱が蓄積して発火点に達する「自然発火」
解説
動植物油(特にアマニ油などの乾性油)は、空気中で酸化しやすい性質があります。拭き取りに使ったボロ布などに染み込むと、空気と触れる表面積が大きくなり、酸化反応が進んで熱が発生します。布が積み重なっていると熱が逃げずに蓄積し、温度がどんどん上がり、ついには発火点を超えて自ら燃え出します。
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