2026年版・4-14

消火設備・消火剤選定の一問一答

危険物乙4「危険物の性質・火災予防・消火」から、消火設備・消火剤選定に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-14

第4類危険物の火災(B火災)に適応する消火設備の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  • 屋内消火栓設備、屋外消火栓設備、スプリンクラー設備のみに限定される
  • 水バケツと乾燥砂のみであり、機械的な消火設備は使用できない
  • 泡消火設備、粉末消火設備、二酸化炭素消火設備、ハロゲン化物消火設備
  • 第4類には専用の消火設備がなく、すべての火災に共通の設備を用いる
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正解 泡消火設備、粉末消火設備、二酸化炭素消火設備、ハロゲン化物消火設備
解説

第4類危険物の火災は油面を覆って酸素を遮断する窒息消火や、燃焼の連鎖反応を止める抑制消火が有効です。泡消火設備は冷却と窒息の両方の効果を、粉末・ハロゲン化物消火設備は抑制効果を、二酸化炭素消火設備は窒息効果を発揮します。一方、棒状の水を放射する屋内消火栓設備等は、油を押し流して火災を拡大させるおそれがあるため原則不適です。

【試験の罠】
「消火設備=水をかける設備」というイメージにとらわれると、油火災に不適切な設備を選んでしまいます。第4類の消火は「窒息」「抑制」を中心に考える習慣をつけてください。
問24-14

アセトンの貯蔵タンクで火災が発生した際、消火剤の選定として最も適切なものはどれか。

  • 通常のたん白泡消火剤を用いて消火する方法
  • 大量の水による棒状注水で消火を試みる方法
  • 水バケツによる複数回の放水で対応する方法
  • 耐アルコール泡消火剤(水溶性液体用の泡)
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正解 耐アルコール泡消火剤(水溶性液体用の泡)
解説

アセトンは水溶性の第1石油類であり、通常のたん白泡消火剤をかけると泡の水分が液体側に奪われて消泡してしまい、窒息効果が得られません。水溶性液体専用に開発された耐アルコール泡消火剤であれば、泡の膜が壊れずに油面を覆い続けることができます。棒状注水や水バケツは、火災を拡大させるため不適切です。

【試験の罠】
「水溶性だから水で消せる」という発想は誤りです。水溶性は消火剤の選定(泡の種類)を左右する性質であり、注水消火の可否とは直結しません。
問34-14

ガソリンスタンドの給油設備付近で、可燃性蒸気と通電中の電気配線が同時に関わる火災が発生した場合、避けるべき消火剤はどれか。

  • 水を含む泡消火剤の直接放射
  • 粉末消火剤による消火
  • 二酸化炭素消火剤による消火
  • ハロゲン化物消火剤による消火
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正解 水を含む泡消火剤の直接放射
解説

泡消火剤は水を主体とする消火剤であるため、通電中の電気設備に直接放射すると感電の危険があります。電気設備が関わる火災(C火災)が同時に発生している場合は、まず可能であれば電源を遮断したうえで、電気絶縁性のある二酸化炭素消火剤やハロゲン化物消火剤、粉末消火剤を優先して使用します。

【試験の罠】
B火災(油)とC火災(電気)が同時に起きている複合的な状況では、それぞれの火災に単独で適した消火剤がそのまま使えるとは限りません。感電の危険という別の要素も踏まえて消火剤を選ぶ必要があります。
問44-14

二酸化炭素消火剤の特性に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • 空気中の酸素濃度を下げることで窒息効果を発揮するとされる
  • 屋外の開放的な場所でも、酸素濃度を下げられるため推奨される
  • 電気絶縁性が高いため、電気設備が関わる火災にも使用できる
  • 放射後に残留物がほとんど残らず、精密機器のある場所に適している
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正解 屋外の開放的な場所でも、酸素濃度を下げられるため推奨される
解説

二酸化炭素消火剤は空気中の酸素濃度を下げて窒息効果を発揮しますが、屋外や風通しのよい開放的な場所では放射したガスがすぐに拡散してしまい、十分な濃度を保てず効果が発揮されにくくなります。密閉性の高い室内での火災に向いています。電気絶縁性が高く感電のおそれが少ないこと、放射後に残留物がほとんどないためコンピュータ室や精密機器のある場所に適していることは正しい特徴です。

【試験の罠】
二酸化炭素消火剤は「密閉空間で効果的」という性質の裏返しとして、閉め切った室内で使用すると人体の酸欠事故につながる危険もあります。効果の高さと人への危険性はセットで理解しておく必要があります。
問54-14

ハロゲン化物消火剤の消火作用として、最も適切な説明はどれか。

  • 大量の水分によって燃焼物を冷却し、温度を下げることで消火する
  • 油面を泡の層で覆い、酸素の供給を物理的に遮断することで消火する
  • 燃焼の連鎖反応を阻害する抑制作用(負触媒作用)によって消火する
  • 燃料そのものを取り除くことで、燃焼を継続できなくして消火する
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正解 燃焼の連鎖反応を阻害する抑制作用(負触媒作用)によって消火する
解説

ハロゲン化物消火剤は、燃焼が続くために必要な化学的な連鎖反応(ラジカル反応)を阻害することで火を消し止めます。これは粉末消火剤の一部にも共通する「抑制消火(第四の消火法)」と呼ばれる作用です。電気絶縁性が高く、放射後の汚損も少ないため、電気設備や精密機器のある場所での使用に向いています。

【試験の罠】
冷却は水、窒息は泡や二酸化炭素・乾燥砂、除去はガスの元栓を閉めるなど燃料そのものを断つ方法です。ハロゲン化物と粉末消火剤の一部だけが持つ「抑制」という第四の消火法を、他の3つの消火法と混同しないよう整理してください。
問64-14

屋外タンク貯蔵所で大規模なガソリン火災が発生した場合に用いられる大量放射型の消火設備として、最も適切なものはどれか。

  • 化学消防車で二酸化炭素を大量放射し、タンク全面を覆う
  • 大型ポンプ車で大量の水をタンク内へ注水し、薄めて消火する
  • 屋内消火栓設備からホースを延長して棒状放水するとされる
  • 固定式の泡消火設備によるタンク全面への泡の放射とされる
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正解 固定式の泡消火設備によるタンク全面への泡の放射とされる
解説

屋外タンク貯蔵所のような大容量の危険物施設では、火災の規模も大きくなりやすいため、あらかじめ設置された固定式の泡消火設備によってタンクの液面全体を泡で覆い、大規模かつ迅速に窒息消火を行うことが基本です。
二酸化炭素消火剤は密閉された空間でこそ高濃度を保てる薬剤であり、風にさらされる屋外の大規模なタンク火災では放射してもすぐに拡散し、窒息に必要な濃度を維持できません。また、ガソリンは水に溶けないため、いくら大量の水を注いでも濃度を薄めて消火することはできず、かえって油を押し出し被害を拡大させるおそれがあります。

【試験の罠】
棒状放水はどのような規模であっても第4類(非水溶性)の油火災には不適切です。「大量に放射すれば何とかなる」という発想ではなく、窒息効果を確実に得られる方式かどうかで判断してください。
問74-14

自動車修理工場でウエスに染み込んだ少量のガソリンから小規模な火災が発生した場合、初期消火として最も適切な行動はどれか。

  • 近くにある粉末消火器や乾燥砂を用いて初期消火する
  • バケツに水をくみ、勢いよく火元にかける
  • 安全靴で踏みつけて、酸素を遮断して消火しようとする
  • 換気扇を強く回して煙と炎を外に押し出す
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正解 近くにある粉末消火器や乾燥砂を用いて初期消火する
解説

小規模な油火災には、備え付けの粉末消火器(ABC消火器等)や乾燥砂を用いた初期消火が有効です。退路を確保したうえで、燃焼の連鎖反応を抑制または酸素を遮断して消火します。水をかける行為はガソリンを押し流して火災を拡大させるおそれがあり、送風するといった行動も延焼につながる危険な誤った対応です。靴で踏みつける行為も、燃えたウエスを踏み崩して火の粉やガソリンを周囲に散らすだけでなく、靴に付着した燃焼物でやけどを負う危険があり、確実な酸素遮断にはなりません。

【試験の罠】
「とにかく水」「身近なもので直接押さえつける」という直感的な対応は、第4類の火災では多くの場合逆効果です。初期消火の基本は、専用に設計された消火器や乾燥砂であることを徹底してください。
問84-14

粉末消火剤による消火の限界に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • 冷却効果が非常に高いため、いかなる高温の油火災でも再燃することはない
  • 連鎖反応を止める効果はあるが冷却効果は乏しく、再燃のおそれがある
  • 放射後も粉末が燃焼を化学的に抑え続けるため、再燃の心配は一切ない
  • 毒性が強いため、屋内での使用は法令上全面的に禁止されている
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正解 連鎖反応を止める効果はあるが冷却効果は乏しく、再燃のおそれがある
解説

粉末消火剤は燃焼の連鎖反応を化学的に断ち切る抑制作用によって炎を素早く消し止めますが、燃焼物自体の温度を下げる冷却効果はほとんどありません。そのため、液温が高いままの重油火災などでは、粉末が飛散したあとに再び発火(再燃)することがあります。必要に応じて泡消火剤などによる冷却・窒息効果を併用します。

【試験の罠】
抑制効果は、粉末が燃焼中の炎の中に放射されている瞬間にラジカルを捕まえることで発揮されるものであり、床等に落ちて堆積した粉末が「その後も持続的に」燃焼を抑え続けるわけではありません。「初期消火に強い=万能」ではなく、粉末消火剤の速効性と、再燃防止に弱いという弱点をセットで理解しておくことが、実務でも試験でも重要です。
問94-14

精密機器や電子機器を多く備えたサーバー室で第4類危険物による小規模火災が発生した場合、消火剤の選定として最も配慮すべき点はどれか。

  • 消火効果を最優先し、粉末消火剤を大量に散布する
  • 確実性を重視し、大量の水を放射して一気に消火するとされる
  • 汚損防止のため、二酸化炭素かハロゲン化物消火剤を優先する
  • 泡消火剤を放射し、窒息効果によって確実に鎮火させる
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正解 汚損防止のため、二酸化炭素かハロゲン化物消火剤を優先する
解説

粉末消火剤は消火効果が高い一方、放射後に細かい粉末が機器の隙間に入り込み、ショートや腐食の原因となります。水を主体とする泡消火剤も、窒息効果自体は優れていますが、含まれる水分が精密機器にとっては致命的な損傷要因です。二酸化炭素消火剤やハロゲン化物消火剤は放射後の残留物がほとんどなく、電気絶縁性も高いため、精密機器を保護しながら消火できます。

【試験の罠】
「消火効果が高い薬剤ほど良い」とは限りません。泡消火剤は油火災には有効な消火剤ですが、水分を含む以上、精密機器のある環境では汚損(水損)リスクがあります。消火対象の周辺環境(精密機器の有無など)に応じて、消火効果と汚損リスクのバランスを考慮する視点が問われます。
問104-14

第4類危険物を貯蔵する施設における消火設備の選定に関する一般的な考え方として、最も適切なものはどれか。

  • 危険物の種類にかかわらず、屋内消火栓設備による注水のみで一律に対応する
  • 指定数量未満であれば、消火設備は一切設置しなくてよいとされる
  • 水溶性か非水溶性かにかかわらず、常に同一の泡消火剤を使用すればよい
  • 施設の規模や水溶性の有無に応じて、複数の消火設備を組み合わせて備える
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正解 施設の規模や水溶性の有無に応じて、複数の消火設備を組み合わせて備える
解説

第4類危険物の火災は原則として窒息消火・抑制消火が中心となりますが、施設の規模(小規模な取扱所か大規模なタンク貯蔵所か)や、対象物質が水溶性か非水溶性かによって、最適な消火設備・消火剤は異なります。そのため実際の施設では、泡・粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物など複数の消火設備を組み合わせて備えるのが一般的です。

【試験の罠】
「1種類の消火設備ですべて対応できる」という単純化は誤りです。水溶性液体には通常の泡が無効であるように、対象物質の性質に応じた使い分けが必要という視点を常に持ってください。
危険物乙4の問題を続けて解く(全400問) 危険物の性質・火災予防・消火の一問一答

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